ブロンディール(マ・パティスリー)/新宿
新宿バルト9にて『翔んで埼玉』を見終えた我々は、映画の余韻もそこそこに伊勢丹へ向かうのだった。
目的はただひとつである。
MA PATISSERIE
通称マパテと呼ばれる、新宿伊勢丹の地下1階にあるパティスリーです。
ここではひとつのパティスリーが決まったケーキを売るのではなく、約1週間という決められた期間にひとつのパティスリーが場所を間借りする形でケーキを売ります。
それをパティスリーをローテーションしながら営業しているのがマパテのシステムです。
そして今回、マパテにやってきたのは
ブロンディール
ブロンディールがマパテにやってくるとあって、Twitterがざわざわしていたのはあきらかであり、以前にブロンディールでの感動が心に残っていたので、行ったことのないマパテに行ってみることにしたのでした。
僕は実店舗に行ってケーキを買って食べたい派の人間であり、お店の雰囲気や接客まで含めて味だと思っているので、あまりマパテというシステム自体にそそられることがなかったのですが、ブロンディールが来るとなれば行くしかないかなと。
にしても、このTwitterでよく見るやつ。
これはいったいなんなのでしょう、、
積み重ねられたナフキン、その上にはブロンディールのスペシャリテであるデリス・ピスターシュ。
なかなかにシュールで、かえって目を惹くものがあります。
以前は回っていたらしい、、
今回はこの5つを買ってきました!!
【ノスタルジ】
ダマンドを含んだ生地にホワイトチョコレートのコーティング? いままで食べたことがないめずらしいタイプの生地を主に、レモンのクリーム、シャンティー、シナモン。
口に含んだときのさくさくとした食感にシナモンの風味、レモンの酸味などが一体になる感じがまたあたらしいです。
でもどこかなつかしさも感じれ、、なんだろうなあと考えてみると、ちょっとレモンケーキのような雰囲気があるように僕には感じられました。
そういう意味でノスタルジという名前なのかな??
これはなつかしさもありながら新感覚という一見同居しにくいコンセプトが一体になったおもしろいケーキです。
【ブルジョネ】
なかなかに迫力のある見た目をしています。
ピスタチオのムース、いちごのムースにダコワーズ、真ん中にはいちごの赤ワイン煮など。
ムース自体が非常になめらかであり、すっと溶けてなくなってしまいます。
またピスタチオの豆感がはっきりと感じられるところに、それに負けないいちごの華やかな赤い香りと酸味、甘味。
煮込まれたいちごは、ムース全体の色気のある味わいにさらに色気を足していくようでうっとりとしてしまいます。
【モンブラン】
サイズがめちゃくちゃちいさい!!
これは史上最小サイズかもしれません。そしてサイズに比して高い、、
マロンクリーム、生クリーム、メレンゲという最少構成です。
AOCマロンペーストのクリームは洋栗の香りがこれでもかと鮮烈に香ります。どこかスモーキーさも感じられました。
生クリーム、その下にはメレンゲですが、やはり当店のメレンゲはレベルが高い。
モンブランのメレンゲはどうしても湿気で食感を損ないますが、かなりのさくさくさを保ったままであり、あまさひかえめのマロンと生クリームにしっかりとした甘味をあたえてバランスをとります。
サイズはかなりちいさいですが、すべてが濃厚に構成されているので、このサイズ感でも十分に満足ができる仕様になっています。
【タルト・グロセイユ】
グロセイユ=あかすぐりなのですが、あかすぐりってよくもわるくもケーキの飾りつけにちょこんと載っている程度の存在なわけですが、これはタルトレットにぎっしりあかすぐりオンリー。
これはもういかつすぎるよお、、、
タルト生地にダマンド、あかすぐり、それだけ。
あかすぐりをこんなに食べることがはじめてなので、口のなかで弾ける食感やジューシーさ、支配的な酸味にどぎまぎして冷静ではいられませんね。
支えるタルトとダマンドがあまさと香ばしさの役割を果たしますが、お口ぜんぶあかすぐりで持っていかれます。
こんなもの食べたことないし、これはある種特別な食体験です。そしてこれは見た目のインパクト以上にっ味覚として成立していておどろきです。
【フレジエ】
さて、最後はフレジエ。本日の真打です。
まずムースリーヌですが、かなり濃厚でねっとりとした仕上がりです。下に絡んでくるような重厚さ。
ピスタチオ生地の歯切れがよく、表面を覆うメレンゲのコーティングも独創性があります。
ムースリーヌがピスタチオ風味なことは多いですが、当店は生地にその要素を取り入れ、ムースリーヌはあくまでムースリーヌ。
いちごの酸味も加わると、すべてがきれいになじんでひとつの味になります。かなり好みのフレジエです。
ブロンディール、やはりおそるべきパティスリーです。みなさんが熱を上げているのがよくわかります。
冬が終わり、そろそろ春になります。このパティスリーはほんとに季節ごとにうかがいたくなる魅力があります。
次回はぜひ実店舗で!!
ごちそうさまでした!!!
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